■学科・研究科の概要■

”モノづくりの街”北九州市には、素材産業と基盤工業技術の豊富な蓄積があると同 時に、公害対策の長い歴史をもち環境関連技術が集積されています。その伝統を活かし”環境未来都市”としての地域再生を図るべく、北九州エコタウンをはじ めとする先進的な活動がすでに始まっています。


 その知的コアとして、北九州市立大学国際環境工学部が2001年4月に、大学院である国際環境工学研究科が2003年4月に開設されました。環境化学プ ロセス工学科(50名/学年)および環境工学専攻環境バイオシステムコース・環境化学プロセスコース(20名/学年)では、現在の地球および地域環境問題 がエネルギーおよび新化学物質の大量使用と拡散という化学の負の遺産に由来することから、これらの諸問題を化学技術とバイオ技術により克服するための研究 開発、および環境問題に精通した技術者・研究者の育成を目指しています。


 学科および研究科の教育では、環境との共生を視点とした教養教育を主として1年次に配当し環境問題について俯瞰できる幅広い識見を身につけさせます。 2年次より専門工学科目を履修しますが、化学のみならずバイオ領域についても豊富な講義時間を確保しており、一連の学生実験(物理化学実験、有機化学実 験、環境分析実験、環境保全技術実習)や卒業研究、専攻科特別研究とともに、卒業生が環境問題に取り組むための学術基盤を習得し高度な専門技術者・研究者 への道を進めるように充実したカリキュラム設計がなされています。


 また、徹底的に英語教育をおこない、アジア地域についての講義とともに、学生諸君が将来国際的に活躍できる素地を形成します。学科には留学生(主として 中国、韓国)や社会人も多く、このような学習環境のなかで主体性をもちリーダーシップを備えた学生を育成することも大きな研究目的となっています。本学部 は開学間もなく、緑につつまれた新しいキャンパスで学生諸君は活き活きと勉強と大学生活を満喫していますが、一方ではGPA(graduate  point average)制度を採用しており在学中の指導を肌理細かくおこなうと共に必要があれば新しい道へ転進するための退学勧告もなされます。


 このように環境問題へ使命感をもって入学し充実した教育体制の元で学際的知識をも身につけた卒業生諸君が、社会で更に飛躍していくことにより大学の高度 専門技術者・研究者の育成という使命が果たされると考えています。

 

北九州大学 国際環境工学部 環 境化学プロセス工学科
〒808-0135福岡県北九州市若松区ひびきの1-1
093-695-3340(国際環境工学部 管理課)