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研究内容
■生物機能・生体高分子を活用したセンサー開発
文部科学省・地域イノベーションクラスタープログラムの支援を受けて、北九州市立大学の上江洲研究室と森田研究室との共同で生物の持つ機能を活用し、有機・無機材料との複合化により、環境中の汚染物質または有用物質を検出するシステムを創製しています。システムでは、環境中の標的物質が情報変換分子認識材料(入力フィルター)を通過することによって、標的物質がシグナル中間体(細胞が応答できる物質、または生体高分子と相互作用する物質)へと変換され、シグナル中間体は、生物機能や生体高分子を活用したプロトコルによって検出されます。
研究室では、シグナル中間体としての利用を考えている希土類イオンについて検出プロトコルを開発・評価し、ppmオーダー、またはそれ以下の濃度のセンシングが可能である生物を、植物と原生生物に見いだしました。さらに、希土類イオンが示すDNA切断活性とPCR法によるDNA増幅を組み合わせたプロトコルが最も高感度であることが分かり、非常に高感度(ppbレベル)の希土類イオンの検出が可能となりました。
また、プロジェクトの下、ペプチドを用いた人工酵素によってペルオキシダーゼ様反応を再現した。人工酵素は、高い耐熱性、凍結・融解耐性(耐侯性)を示すこと、またアミノ酸配列の設計により触媒活性や基質の変更が可能なことから、ペプチド性バイオセンサー等へ利用可能な環境の拡大が期待されます。