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研究内容
2.細胞内情報伝達機構(カルシウム、生理活性物質)
■植物の環境応答に関する研究
植物は、常に変化する外環境のストレスに敏感に応答し、その応答過程で適応誘導因子として致死濃度以下の活性酸素種(ROS)を生成することが明らかになりつつあります。また、カルシウムイオン(Ca2+)は、二次メッセンジャーとして細胞内の情報伝達に大きな役割を担っており、カルシウム情報伝達の初期にはCa2+チャネルによる細胞内へのCa2+の流入があります。Ca2+チャネルの開孔には、環境ストレスによる直接的な刺激、またはそれらに刺激により誘導されるROSを介した開孔などその様式は様々であります。
研究室では、オワンクラゲ由来のCa2+感受性発光タンパク質であるエクオリンの遺伝子を導入したタバコ培養細胞を用いて、様々な環境ストレス(例えば、金属イオン、オゾン、紫外線)に対するROS生成とカルシウム情報伝達に関して研究を行ってきました。タバコの他にもモデル植物であるシロイヌナズナ、モデル園芸作物であるトマト矮性品種(Micro-Tom)を実験に用いています。また、遺伝子発現解析も行い植物の環境応答シグナルの研究を進めており、得られた知見により、植物工場の要素技術の研究開発を進めています。